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| 宇宙の加速膨張を否定する説 |
日経サイエンスの2009年7月号に、実は宇宙の膨張速度は非一様で、実際には加速膨張しているのではなく膨張速度は減速しており、加速膨張を説明するために生じたダークエネルギーの存在は不要だとする理論が載っていたのでメモ。 そのような理論は昔から一部の人が主張しているものの、観測による裏付けは確かなものが取れておらず、宇宙全体は一様で加速膨張しているというダークエネルギーの存在を示唆する理論に比べるとマイナーな理論のようだ。 しかしながら発想は面白く、一読の価値があるのではないだろうか。
まず宇宙の加速膨張を示す根拠について少し具体的に説明すると、その根拠となる主な観測データは超新星の赤方偏移で、超新星の見かけの明るさから算出した超新星までの距離(これが同時に超新星の光がどのくらい過去に発せられたものかがわかる)をもとに宇宙の膨張速度の時間変化を導いた結果、膨張速度が加速しているという結論が得られている。 そしてその加速膨張をもたらす原動力としてダークエネルギーという未知のエネルギーの存在を仮定する必要があるということだ。
しかし、実はその際に宇宙の物質密度が場所によって異なり、膨張速度が非一様であると仮定しても、同じように超新星の赤方偏移のデータを説明することができることが知られている。 この場合は膨張速度にばらつきがあれば良く、実際にはどこでも膨張速度が減速しているとして構わない。 つまり、ダークエネルギーが存在する必要はなくなる。 もっとも、この理論に必要とされる非一様性はかなり大きな空間的スケールに渡って変化する必要があって、今までの観測結果からすると望みは大きくないと言われている。(ただし指示する観測結果が得られる可能性はあると示されている。) そのためあくまでマイナーな理論と位置づけられているようだ。
より詳しくは実際に記事にあたってみてほしい。
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| Newtonの5月号は「時間」特集 |
もう既に6月号が発売されてしまっているが,Newtonの5月号の「時間」特集は面白かった. 特に目新しいことがあったわけではないが,よくまとまっているし,最後のループ量子重力理論と超ひも理論の時間との関係は突っ込んだ議論はないものの今後の可能性が感じられた.
物理学において運動を記述するのに欠かせない時間というパラメータ. アインシュタインの相対性理論が登場してから空間との密接な関係も示された. しかし時間そのものの意味についてはよくわかっていない. 時間が一方向に進む理由としてはエントロピー増大の法則が有名であるが,これもなぜエントロピーの低い状態が宇宙の初期状態として用意されたのかは教えてくれないし,エントロピーの増大が飽和したとき時間はどうなるのかについても答えてくれない. また,今の理論ではタイムマシンが可能な状況やシステムを具体的に考えることはできる(ただし実現は非現実的)が,これは本当に理論的に可能なのか. そして今研究が盛んな超ひも理論も時間についてはあまり語ってくれない. Newtonの特集によれば,ループ量子重力理論を研究している人々の中には時間を積極的に扱おうとしている研究者もあるらしい.(特集ではここら辺の具体的な説明がごく簡単に示されている.) とはいえ現段階では研究者ごとに見解がばらばらだという状態. 時間についての研究はまだまだ遠く,量子論と重力理論の統一を見てからということになりそうだ.
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